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奈良のうまいもの大使の太鼓判!

第一号大使、奈良を愛する鉄田さんが「うまっ」と
太鼓判を押した商品セレクション!

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吉野川の水が育む清涼の美味、「奈良の桃」

今回のテーマは「桃」である。

奈良のうまいもの大使の太鼓判!「奈良の桃」

古来、桃には霊力があるとされてきた。『古事記』の話がよく知られている。黄泉(よみ)の国を訪ね、亡くなった妻・イザナミの変わり果てた姿に驚いたイザナキは、現世へ逃げ帰ろうとして、黄泉の醜女(しこめ)らに追われる。髪飾りや櫛(くし)を折り取って投げつけ、醜女らを振り払う。それでも迫ってくる8種類の雷神に対しては、桃を3個取り、これを投げつけて退散させる。イザナキはこれを喜び、桃に「意富加牟豆美命(オホカムヅミノミコト)」という名を授けた。

邪馬台国の最有力地とされる纒向遺跡から、約2000個の桃の種が発掘されたというニュースも、記憶に新しい。祭祀用具とみられる土器や竹で編んだかごなども一緒に発見されたので、食べたのではなく、桃を竹かごに盛って祭祀に使い、そのあと穴に埋めたと見られている。桃はそんな霊力のある果物だったので、西瓜太郎や栗太郎ではなく「桃太郎」の話が生まれたと言われる。

桃はもともと甘いものではなく、薬用・観賞用として育てられてきた。今、私たちが口にしている甘い桃は、明治時代に岡山県で生まれた「白桃」を改良したもので、代表的な品種は「白鳳」や「清水白桃」だ。

奈良のうまいもの大使の太鼓判!「奈良の桃」カット日本で桃の産地ベスト5を挙げると、山梨、福島、長野、和歌山、山形の各県である。和歌山県生まれの私は、この季節にはいつも、あら川(紀の川市桃山町)の桃をいただいていた。出身高校にはかつて園芸科(伊都郡かつらぎ町)があり、生徒たちが育てた桃が、とても美味しかったことを覚えている。だから、奈良に移り住んでからも、奈良県に美味しい桃があることは知らずにいた。

最近になって私が知ったのが、小西農園(五條市滝町)の桃だ。周辺は梨の名産地だが、美味しい桃も採れるのである。小西農園の桃は低農薬有機栽培だ。早朝に収穫したばかりの完熟桃を出荷されている。ここの桃は甘くてジューシー。この季節にはうってつけ、まさに一服の清涼剤である。

桃山町、かつらぎ町、五條市滝町、これら3地域に共通するのは、吉野川・紀の川の畔(ほとり)ということだ。大台ヶ原に発する吉野川の水には、桃を美味しくする霊力が宿っているのかも知れない。

奈良のうまいもの大使の太鼓判!「奈良の桃」小西農園の桃

小西農園の桃は「奈良のうまいものプラザ」でも販売している。
時期により価格は変動するが、取材時点では2個で税抜340円。

鉄田憲男氏の顔写真 /

鉄田憲男氏 1953年和歌山県生まれ。1976年大阪大学経済学部卒業、
1978年早稲田大学文学部卒業、同年南都銀行入行。
現在 同行公務・地域活力創造部に勤務、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」専務理事、奈良佐保短期大学講師。
奈良県の魅力向上に貢献したとして2011年、第2回あしたのなら表彰(奈良県知事表彰)を受けた。tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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